堀江氏の「保育士は誰でも出来る仕事」発言から考える保育士という仕事の大変さについて
先日ホリエモンこと堀江貴文氏が保育士の給料の低さについて
誰でもできる仕事だからです
「なんで保育士の給料は低いと思う?」低賃金で負の循環 (朝日新聞デジタル) – https://t.co/EuidhabdJ1— 堀江貴文(Takafumi Horie) (@takapon_jp) 2017年10月12日
このようにツイッターにて発言され炎上しました。
これに対し、SNSで人気の現役保育士「てぃ先生」は
私は保育士をしていますがその通りだと思います。資格を持たずとも子育てはできる。一方で、国家資格をとり子どもにあたる保育士がいる。この両者の違いであるはずの「専門性」がオープンでないし、当然世間も認知していない。「子どもと遊ぶだけ」の印象を変える努力が必要。@takapon_jp https://t.co/8DLcgsttYf
— てぃ先生 (@_HappyBoy) 2017年10月14日
とツイッター上で発言されています。
私個人の意見としては
堀江氏の発言は100%間違っているとは思いません。
表現の仕方は極論なのであまりいいとは思えませんが…。
このことについて、「てい先生」も発言されていますが、子どもと遊ぶだけではなく専門性の高い職業であることをもっと知ってもらうことが必要だと感じます。
今回は保育士という仕事の大変さについて少しでも知っていただけるように、みなさんのあまり知らない保育士の大変な部分について書いていきたいと思います。
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*保育士の仕事は子どもと遊ぶことだけではない
まず保育士という仕事イコール子どもと一日中遊ぶというイメージの方が多いのではないでしょうか。
しかし、保育士は一日中ひたすら自由に子どもと遊んでいるわけではありません。
・遊びや行事のための準備
お誕生日会やお遊戯会に運動会。それ以外にも保育園では行事がたくさんありますよね。
その小道具や子どもに渡すカード、子どもが作る制作物の下準備など、そのほとんどを保育士がひとつひとつ手作りしています。
また、お遊戯会や運動会の振り付けや構成も毎回保育士が考え、子どもたちに教え込みます。
また、日頃の遊ぶ時間でも保育の指導計画として遊びの際の保育士や子どもの配置や、その遊びのねらいや導入・展開などを月案・週案・日案と細かくA4~A3ほどの用紙にびっしり記入して園に提出しなければなりません。他にも保育日誌やクラスだよりや保健だよりなど保育士の作成しなければならない資料は沢山あります。
一般的な会社でも資料作成などはありますが、会社であれば資料作成はほとんどが社内で仕事中に行うことができますよね。
しかし保育士の場合、そういった準備等の作業は子どもがいる時間はなかなか出来るものではありません。
その分、残業をしたり家に持ち帰り自宅で作業をしたりする場合もあります。
・保育士を取り巻く様々な人間関係
保育士は子どもだけではなく、保護者との関わりや同僚や先輩、そして園長との関わりなど様々な人間関係の中で仕事をしています。
一般的な企業などで働く場合とは少し違った特有の人間関係で、トラブルが起きやすく、そういった人間関係に悩む保育士は沢山います。
そういった人間関係をうまく良く保って仕事を行っていくことも保育士の仕事と言えるでしょう。
保護者との関係
いつも預かっている子どもたちの保護者。
保護者にも色々なタイプの保護者がいます。
園や保育士に対して協力的な保護者もいれば、そうでない保護者もいます。
ちょっとの怪我でも状況や対応について細かく聞いてこられる保護者もいますし、そのくらい気にしなくていいですよ~と済まされる保護者もいます。
また、お遊戯会の配役など必要以上に干渉される方もいます。
保育士はいつも子どものために一生懸命頑張っているのですが、なかなかそれが理解されず不当なクレームや過剰な干渉に悩まされています。
園の職員同士の関係
保育士の世界は“女社会”という場合が多く、男性保育士も増えてはきているものの、まだ少なくほとんどが女性。
やはり女性ばかりになると人間関係のトラブルに巻き込まれる場合も多いです。
そして保育園という狭い空間だからこそ、嫌がらせやいじめなども多いですし、園長や上司からのパワハラなども多いと言われています。
また、保育士同士の派閥が存在する園もあり、派閥同士での嫌がらせなども実際に起きています。
・いのちを預かる仕事
テレビなどで保育園や幼稚園での死亡事故などが時々報道されます。
保育園は0歳~6歳までの子どもを1日中預かる場所です。
子どもは時に思いもしない行動を取ることがあります。
一瞬目を離した隙に大事故になることもあります。
そういった事故を起こさないために保育士は毎日神経をとがらせて子どもたちと生活しています。
いのちを預かる者として責任を持ちながら、たくさんの仕事をこなしていかなければならないのでその重圧は大変なものです。
*まとめ
いかがでしたか?
保育士の仕事がいかに大変かが少しはご理解いただけたでしょうか…
保育士の仕事は本当に大変ですが、その分子どもの成長を間近で感じられたり、子どもから信頼され、ママやパパと同じくらい子どもから好かれる存在になれるなど、やりがいもとても大きな仕事です。
私は保育士の資格を取るために保育実習を受けましたが、たった10日間でしたが本当につらくて大変でした。だからこそ自分の子どもを預かって下さっている保育士さんたちを尊敬しているし、応援しています。
少しでも保育士のみなさんの業務や給与面での処遇の改善がなされますように。